ご法事は、亡き人とご縁のある方々が集まり、仏さまを讃え、仏さまの願いをお聞かせいただき、私の歩む道に気づかせていただく仏教儀式です。
「仏説阿弥陀経」というお経には、阿弥陀如来さまの極楽浄土の世界が記されています。
この阿弥陀経の中に、「倶会一処」というご文があります。
このご文には、「倶(とも)に一つの処(ところ)で会いましょう」という仏さまの願いが込められています。
「一つの処」とは、阿弥陀さまのお浄土の世界のことです。
「お浄土でまた会おうね。先に行って待ってるからね。それまでは、いただいた命を大切に生きておくれ。」
亡くなられた方は、阿弥陀さまのおはたらきによってお浄土に仏さまとしてお生まれになります。
そして、お浄土から私を見守リ、願いをかけてくださっています。
お釈迦さまは「生老病死」の四苦を説かれました。生まれ、老いること、病気にかかること、死んでいくこと─これらの苦しみから逃れることができずに、苦しみや迷いの中で右往左往しているのが私の本当の姿です。
そんな私に、仏さまはいつでも優しく寄り添ってくださいます。
ご法事では、亡くなられた方のご命日をご縁とし、仏さまを讃え、仏さまの願いをお聞かせいただきます。
そして、自分自身の本当の姿を知り、自分の歩む道に気づかせていただきます。大切にお勤めいたしましょう。