【フォト法話】お盆に想うこと

お盆には、多くの方がお墓参りをされることでしょう。

お寺にお盆参りのご依頼をされたり、お寺の盆法要にお参りの方もおられると思います。

また、この1年間に家族を亡くされた方々にとっては、初盆を迎える時期でもあります。

お盆に盆提灯は必要?

この時期になると、

「盆提灯は飾るものなんでしょうか?」

と、聞かれることが多くなります。

飾っても良いですし、飾らなくても構いません。

ですが、盆提灯はご先祖が帰ってくる目印という意味ではありません。

浄土真宗のみ教えでは、亡くなられた方は、阿弥陀如来さまのおはたらきによって、すでにお浄土で仏さまとしてお生まれになっておられます。

そして、いつでもどんなときでも、私たちを優しく見守り導いてくださっています。

お盆の時にだけ帰ってこられるわけではないのです。

同じ理由で、「精霊棚」も用いませんし、「棚経」という言い方もありません。ナスやキュウリをご先祖の乗り物に見立てることもありません。

お盆をご縁として

お盆は、ご先祖への感謝の思いから、仏法に遇わせていただくご縁です。

「いのちは、さまざまなご縁によって成り立っているんだよ。」

「いのちには、限りがあるんだよ。」

「お浄土でまた会いましょうね。」

と、仏さまは私たちを導いてくださいます。

お盆の時期は、ご家族・ご親戚が集まる時期です。

お盆の習慣を機縁として、ご一緒にご先祖や亡くなられた方々を偲びながら、自分自身のいのちを見つめ、そして、仏さまのお導きに報恩の想いでお参りさせていただきましょう。

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この記事を書いた人

豅 純吾(ながたに じゅんご)

浄土真宗本願寺派 順光寺 住職(宗教法人代表役員)。
Webデザイナー・グラフィックデザイナー・カメラマン・ブロガーなどとしても活動。
地域コミュニティ「松江ヨアカリ」副代表・広報担当。
Jungo Web(個人の公式サイト)・Jungo Gadget(メインブログ)