お盆には、多くの方がお墓参りをされることでしょう。
お寺にお盆参りのご依頼をされたり、お寺の盆法要にお参りの方もおられると思います。
また、この1年間に家族を亡くされた方々にとっては、初盆を迎える時期でもあります。
お盆に盆提灯は必要?
この時期になると、
「盆提灯は飾るものなんでしょうか?」
と、聞かれることが多くなります。
飾っても良いですし、飾らなくても構いません。
ですが、盆提灯はご先祖が帰ってくる目印という意味ではありません。
浄土真宗のみ教えでは、亡くなられた方は、阿弥陀如来さまのおはたらきによって、すでにお浄土で仏さまとしてお生まれになっておられます。
そして、いつでもどんなときでも、私たちを優しく見守り導いてくださっています。
お盆の時にだけ帰ってこられるわけではないのです。
同じ理由で、「精霊棚」も用いませんし、「棚経」という言い方もありません。ナスやキュウリをご先祖の乗り物に見立てることもありません。
お盆をご縁として
お盆は、ご先祖への感謝の思いから、仏法に遇わせていただくご縁です。
「いのちは、さまざまなご縁によって成り立っているんだよ。」
「いのちには、限りがあるんだよ。」
「お浄土でまた会いましょうね。」
と、仏さまは私たちを導いてくださいます。
お盆の時期は、ご家族・ご親戚が集まる時期です。
お盆の習慣を機縁として、ご一緒にご先祖や亡くなられた方々を偲びながら、自分自身のいのちを見つめ、そして、仏さまのお導きに報恩の想いでお参りさせていただきましょう。