未曽有の被害をもたらした東日本大震災から1年。改めて、被災された方へお見舞いを申しあげます。
2012年3月11日午後2時46分、1年前震災が発生した時刻、順光寺では若坊守の調声によりお勤めをいたしました。
同じ時刻、近隣の寺院からも鐘の音が響き渡りました。
同時刻、本願寺では、東日本大震災一周忌法要がお勤まりになり、こちらは私が参拝。
東日本大震災一周忌法要が厳修されました|本願寺からのお知らせ|本願寺(西本願寺)
東日本大震災から一年経った2012(平成24)年3月11日(日)、本願寺阿弥陀堂におきまして「東日本大震災一周忌法要」が厳修されました。 …
法要は阿弥陀経作法のお勤め。
ご法話は、梯 實圓師。
梯先生のこの言葉が心に残っています。
「仏心というは大慈悲これなり。人々の痛みに共感しながら、人々の幸せを願う。これが仏さまに導かれながら生きる私たちの生き方である」
この法要を、人々の苦悩に寄り添う…その意味をもう一度考えるご縁とさせていただきたいと思います。
2011年3月11日、私は米子コンベンションセンターにいました。正月の豪雪でTwitterが活用されたことについて、鳥取県や日本気象協会の方と意見交換会。地震発生はその直前でした。
テレビで震災の状況を見ながらの会合だったことを思い出します。
SNSでの情報共有は、他のインフラが切断された際に便利な反面、誤情報やデマ、恐怖や不安といった感情も一気に拡散してしまうという課題があります。だからこそ、できる限り冷静さを保つように呼びかけていました。これは、浮き足立ってた自分自身に向けての言葉でもあったかと思います。
これからも、少しずつでもいいので支援を継続していくことが大事だと思います。復興にはまだまだ長い時間がかかりますから。
風化させないこと。そのために、当日のSNSやブログの投稿を一度振り返ってみることも大切なことではないかなと思います。
このサイトの震災直後の記事はこちら。冷静に「日常を生きる」ことの大切さを投稿していました。
また、当日は、松江市内でも大きなチャリティイベントが多数開催されました。
そのうちの一つ。白潟公園で開催された巨大なチドリの地上絵を作り、東北に向けてメッセージを送るイベント。
普段からお世話になっている人たちが関わっていたイベントでもあります。
山陰中央新報 – 地上絵と「絆」の文字で被災地へメッセージ
松江市灘町の白潟公園では市民が、LED電球などを使って描いた縦横約30メートルの巨大なチドリの地上絵と「絆」の文字を浮かび上がらせ、東北に向けて復興を祈る光のメッセージを送った。 …
3月11日、各地で催されたチャリティーイベントに参加した人、いつもと同じ日常を送った人、自分の考えや思いをSNSやブログで表現した人…。
それぞれで良いと思います。復興を願う気持ちは、皆さん共通して持っておられるわけですから。
そして、その中に宗教の果たす役割も必ずあると思います。
これからの生活の中で、できる限りの支援をしていきます。1日も早い復興を心より願います。
(若院)